近所の歯医者くらい一人で行けるでしょ
別に歯医者じゃなくても皮膚科でも内科でも。要するに、「自分でできることはじぶんでやれ」ってことです。中学生にもなって、全部親がついてきて親がすべて記入して、親が先生や看護師さんと会話。本人は完全に他人事でそこにいるだけ。返事もしなけりゃ挨拶もしない。となりの調剤薬局に行っても同じやりとり。「自分の飲む薬でしょ?なんで説明聞かないの?」と言ってやりたくなる。
こういう光景を見かけると、圧倒的に男の子が多いんですけどなんで?薬は、毎回お母さんが用意して、「はい、これ飲んで」ってやってるってこと?と、よけいなことを考えてしまう。あんたに関係ないだろと言われるかも知れませんが、塾としてはこういう子に迷惑してる部分は多々あるんですよね・・・。
まず、「過保護」は学力が上がらない子の大きな要因とも言えます。うちの塾では、「自分でできることは全部自分でしなさい」としつこく言っています。予約もちゃんとできない子って、怒られるのが嫌だからお母さんに言い訳の連絡をさせます。そして、期日までに入れ忘れていた予約をお母さんに入れてもらおうとします。私はそんなの認めません。自分が忘れていたのなら、自分で謝罪、理由も述べる(もしくは原因を考える)、次から気をつける対策も言うこと!と教えています。過保護なお母さんはこれだけで塾を辞めます。こういう親子は、どうせあとあと成績も伸びないというクレームで辞めていくので早めに辞めてもらう方が助かります。伸びるわけないんですよ。自分のことを自分でできないんだから。
以前、「近いうちに歯医者に行きたいんですけどお母さんが仕事の休みを取れなくて」といった子がいました。「え?歯医者って、あなたの家のすぐ近所じゃん。一人で行けるじゃん。」「無理!怖い!どうしていいかわかんない!」って。そんなこと塾に関係ないだろと思うかも知れませんが、ありますよ。「はじめてのおつかい」と一緒です。自立心が育たないと学習意欲も湧きません。心が成長しないと、脳も成長しません。一人で何かをするときに、不安に思いながらドキドキすることで脳に刺激があります。わからないことは人に聞くことでコミュニケーション能力も養われます。最後までやり遂げた成功体験が次の挑戦へとつながります。過保護な親は、こういう日常生活にある成長の機会をいつも奪ってしまっているのです。
昔、コンビニでバイトしたときによくあった体験なのですが、過保護そうな親子って、必ず親を経由して会話していたんですよ。例えば、レジ前で、子どもが「アメリカンドッグも」と親に言います。私にも聞こえているのに、親が私に「アメリカンドッグも」といいます。「ケチャップとマスタードは両方使いますか?」と私は本人に聞いているのですが、親が「マスタードいるの?え?食べんの?辛いしょ。食べれないよ」と言ってから私(店員)の方に向かって「ケチャップだけで」って言います。どう見ても中学生か高校生の子供に、その通訳は必要ですか?しかも子供に聞いてるわりには子供の意見は無視だし。親よりでかい体して、自分で返事もできないで、辛い物を食べれないでしょとか言われてるのって気持ち悪いですよ。
逆に、躾がしっかりしていそうな親たちは、たとえ4,5歳の小さな子供にでも「自分で答えなさい」と言っていました。「最後になんて言うの?」と、お礼や挨拶もさせていました。育て方ってこんなにも違うんだな、そして育ち方もこんなに違うんだなと思ったものです。
自分でできることは、すべて自分でやらせてください。返事と挨拶ぐらいは教えてください。過保護って、子どもの成長を妨げているだけですよ。
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